だって下手したら　「べラミ」　のバンドのメンバーも、とばっちりで怪我を負ったり、最悪死んだりした可能性も あった訳で、そりゃあビビるよなぁ。当時京都では時々発砲事件もあったし、僕も夜の祇園でステージの合間 に花見小路通りを歩いていると車の中からポン中のような目つきの怪しい男に「ちょっとこっち来い」と手招き されて怖くなってそそくさと逃げたりとか物騒な雰囲気はあった。僕がドラムを叩いていたクラブ　「ノスタルジ ア」　には京都の老舗組織「会津小鉄会」の会長"高山登久太郎"さんが良く来ていた。そして僕の京都での ドラマー人生の最後のクラブ「チャド」の専属バンド「川久保隆とブルーロマン」のバンド・マスター"川久保隆" さんは"高山登久太郎"さんと懇意にしていることを公言していた。そして僕が「チャド」を去り(この去った経緯 については"チャド"のページにて詳しく)、京都での約10年間のドラマー人生にも終止符を打ってある企業に 就職して暫くした時にある新聞記事に吃驚仰天した。それはなんとあのクラブ「チャド」で殺人事件が起きたと いう記事だったのだ。詳しい内容は忘れてしまったがその時なにか怖いような、変に懐かしい気持ちになった のを覚えている。さて「べラミ」の話に戻そう。僕は当時、別のクラブでドラムを叩いていたが「べラミ」にも時々 出入りし、何度かフルバンドでドラムを叩いたことがある。事件の様子を「べラミ」のバンドのメンバーに聞いた ところ、ダンス・ショーか何かのショーが終わって緞帳が降りている時に、なにかクラッカーの弾けるような音 がしたということ だった。僕が　「べラミ」　のフルバンドの楽屋に出入りするようになったのは、僕のドラムの 師匠"村上健三郎"さんがクラブ　「ドミナス」　のフルバンドのドラマーを終えた後、「べラミ」　のフルバンドの ドラマーになったその縁で時々遊びに行っていたのです。「べラミ」は京都で最高のクラブで、バンドも一流、 ショーの顔ぶれも一流でした。そんな「べラミ」でのちょっとしたエピソードを思い出します。それは「べラミ」の フルバンドの楽屋はゲスト歌手の楽屋と隣り合わせだったのだが、その間の壁に小さい穴が開いていてゲス ト歌手の様子を盗み見ていたのだ。あと昼間の空いている時間のステージを借りて"林バンド"と歌手の森 ちゃんで森ちゃんのミニ・リサイタルが開かれたことがあった。その時森ちゃんの歌の合間に"林バンド"も 演奏をした。それで覚えているのがBilly JoelのStrangerを演奏したのですが、そのイントロ部分の口笛を僕 が吹いたのです。それと思いだすのは「べラミ」の玄関には二人のビシッとそれなりの恰好で決めた門衛が 常に立って客を迎えていた。それに加えて玄関の両サイドにはまるで神社の一対の狛犬のようにライオンか 豹の大きな像が二匹鎮座ましましていた。                         最後に、最初のページの写真について